深司くんの悩み

「あっアキラ〜!!今日部活無いんだって?」
「よ、。あぁ、誰から聞いたんだよ?」
「杏が言ってたんだ。部活無いなら一緒に帰ろうよ!」
「あぁ、良いぜ!」
アキラはニッと笑いながら応えた。


「っていうかさぁ・・・二人とも俺に気付いてる?」


「お、深司。いたのかよ!」
俺が後ろから話し掛けると神尾が振り返って言った。

「あ、深司くんだv一緒に帰る?」
はニコニコと笑いながら言ってくる。
「そのつもりで来たから・・・・・」

そんな成行きで俺たち3人は並んで一緒に帰った。
これはいつものことだから別に気にしてない・・・・


だけどなんか嫌なんだ。はいつもアキラアキラって・・・
とアキラが幼馴染なのは知ってる。

二人が小さい頃から仲が良くて、

今でもよく二人で話したりしてるから・・・

俺だって二人の仲くらい知ってるんだ・・・

だけど・・・

俺は仮にものことが好きなんだけど・・・・
クラスも一緒だし、放課とかよく喋ってるし・・・・

なのには部活が無いともなればアキラのところへ行って「一緒に帰ろう!」だし・・・
確かに俺との家は正反対だから一緒に帰りにくいのは分かるよ・・・
ただの俺の思い上がりかもしれないけど・・・なんか無神経すぎ・・・

「あ、そうだ!アキラ、借りてたCDだけど今日返しに行っても良い?」
「帰ってからか?別に良いぜ。ずっと家にいると思うし。」
「じゃあ今日返しに行くね!」

なんでそこで二人で盛り上がるかなぁ・・・
もう少し場の空気っての読んだらどうなのサ・・・・

「ねぇ、深司くんは音楽とか聴かないの?」
当の本人は何にも責任なんて感じてないようすだった。

「たまにはね・・・・」
「へぇ・・どんな音楽聞くの?」
「深司もよく俺からCD借りて行ってるぜ!」

アキラ・・・頼むから話に割り込まないでよ・・・

「そうなんだ〜!じゃあ好きな歌とかもアキラと一緒なの?気が合うんだね!」
どこの世界に男と気が合うって言われて喜ぶ男がいるんだろうね・・・・

「そうだね・・・・」


俺は無表情のまま歩き続けていた。
「あ、じゃあ俺こっちだから。」
俺の家は二人とは反対の方角。
一緒に帰ると言っても3分程度で道は分かれてしまう。

「あ、そっか!じゃあまたね、深司くん!」
「またな深司!」
「じゃあね・・・・・」
俺は一人で家へと帰って行った。



今もとアキラは二人で喋りながら帰ってるんだろうか。そんな風に考えてた。
家に帰ってからもすごく悔しい気持ちでいっぱいになる。
また二人で遊んでるのかな、とか・・そんなことばかり考えてしまう。

嫉妬・・・なんだよなぁ・・・・

次の日の朝、部活の朝練で学校へ向かう途中、アキラと一緒になった。
「よっ深司!」
「なんだアキラか・・・・」

「なんだって何だよなんだって!」

「別に・・・・」

「ったく・・・・あっそれより昨日な、が俺ん家で・・・」


またの話だ。

もううんざりする。
アキラは良いのかもしれないけど、俺の身にもなってみてよね・・・
毎日毎日そんな話ばっかり聞かされて・・・・
アキラにそんなつもりは無いのかもしれないけど、
のことが好きな俺への当てつけかとも思えてしまう・・・・


「・・・それでさぁ・・のヤツ・・・・」

アキラの話はほとんど聞こえて来ない。
途切れ途切れに聞こえてくる単語を拾っている感じだ。
その単語の中でも『という言葉はヤケに耳に残る。

「・・・・だからさ・・・言ってやったんだ・・・・だって・・・・」

どうにもならないけど・・・悔しい・・・・
アキラは俺の何倍ものことを知っているんだ・・・・
そんなアキラに勝てないのは分かる・・・分かるけど・・・・・

「もういい加減にしてよ・・・・。うるさいんだけど・・・・・
 大体朝っぱらからよく喋れるよね・・・
 ほんと迷惑っていうかなんていうかさぁ・・・・
ブツブツ

俺がぼやきだすとアキラは少し驚いた顔で俺を見ていた。
「深司・・・・?」
「うるさいよ・・・何だよ・・・幼馴染だからって自慢?良いよね、アキラは・・・・」
「深司・・・・?お前・・・まさか・・・・・・」
「何だよまさかって・・・なんか文句ある?俺がのこと好きになっちゃ悪い?」

「・・・・・・・・・・」


「良いよね、幼馴染は。毎日普通に話せてさ。
 勝手にしてれば良いじゃん・・・一々俺に教えてくれなくて良いよ・・・・」
「深司・・・悪かったな・・・・・」
「何だよ今更・・・・・」


「待てよ深司!俺そんなつもりでのこと話してたんじゃないんだぜ!」
「あっそう・・・・」


「俺、、お前に少しでものこと知らせてやりたかったんだよ・・・・」


「?」

言ってる意味がよく分からなかった。

「知ってるかよ。さ、俺と話してると深司のことばっかり話してるんだぜ。」
アキラが微笑しながら言った。

「え・・・?」

何か分からないものが胸の中を突き抜ける感じがした。
「『今日は深司くんとグループが同じになったよ』とか『深司くんと少し話したんだ』とか。
 だから俺もしかしては深司のことが好きなのかと思ってあいつに告ってみた。」

「・・・・・・・・・・」

「そしたら『昔はアキラが一番好きだったけど今はもっと好きな人がいるんだ・・・』って。」

「・・・・・・・・・・」

「聞いてみたらやっぱりっていうか深司だった。
 俺すっげー悔しかったんだぜ。俺の方が深司よりもと仲良い自信あったしさ。」


『クヤシカッタ』・・・・?悔しいって思ってたのは俺だけじゃなかった・・・・?


「でものためならって思ってあいつとお前のこと応援してやろうと思って・・・
 それで俺、お前にのこともっと教えてやろうと思ってたんだ・・・・・」

「・・・・・・俺・・・勝手に勘違いしてた・・・・・・・」

「だな♪」

「俺・・・アキラが羨ましくて仕方無かったんだ・・・
 は確かに優しくて・・・好きだったけどさぁ・・・
 幼馴染のアキラは俺の知らないを沢山知ってるんだって思うと・・・・・・」

「確かに俺とは仲良いけどな♪それに俺だって今でものこと好きだけどよ。
 でも、アイツが好きなのは俺じゃなくてお前のはずだぜ・・・・・・」

「俺・・・告ってみる・・・・・・・・」

「深司!一つ言っておくけどな、
 俺が応援してんのはお前じゃなくての方だからな!」

ありがとアキラ・・・・・・・・





なんか深司ファンに殴られそう・・・・(死)
あとアキラファンにも喧嘩売ってるね・・・(泣)にしてもヒロインさん登場少ないです。
なんかドリームっつーよりは
深司とアキラの友情物語の気がするのは私だけ・・・・?
あっはっは・・・まぁ良いや・・・・・・(良くねーよ)