部員の企ては。

「だからさ・・、ここは・・・・こうした方が・・・・」
「何言ってんのアキラ・・・・・・・なんだから・・・・・・・・・」
「それって考え古くない・・・・?絶対・・・・・・・だってば。」
っ!そんなんじゃ・・・・・・・だろーが。」
「でもさ・・・・・・・・」


なにやらコートの端でヒソヒソと話をしているのは
不動峰男子テニス部員(とそのマネージャー)



「お前ら何コソコソやってるんだ。」


部長・橘の声に一同はハッとして顔を上げた。

「たっ、橘さんっ・・・・・」
「もう練習が始まるぞ。アップは済んだのか?」
「いえ・・・その・・・・・・・」
「何をやっているんだ!」
「「「「「「はい!!」」」」」」


相談していたテニス部員らは慌ててランニングに出かけた。
そして一人残された橘の想い人・
その場ですぐにマネージャーの仕事に取り掛かろうとした。


。」

橘はを呼び止めて聞いた。

「何ですか?」
「何の話をしてたんだ?」
「え?それはヒ・ミ・ツですよ!」

可愛らしくにっこり笑いながら流されたので
橘は一瞬顔を赤くしたがすぐに平常に戻ろうとした。

「な、何でもないわけないだろう!
 何の話をしていたかと聞いているんだ!」
「そのうち分かりますよv
 あ、橘部長もアップしとかなくて良いんですか?私も仕事ありますし。」

そう言ってはスタスタと行ってしまった。
橘は何がなんだか分からなかった。

なぜ自分にだけ教えてくれないのか。

それが無性に不安になってしまった。



その日の夜、橘は家に帰って杏に今日の出来事を話してみた。
や神尾や伊武と同じクラスの杏なら何か知っているのでは、と思ったらしい。


「杏、今日や俺以外の部員たちがなにやらコソコソと話していたんだ。」
「ふーん。それで?」

杏ちゃん冷めてるぅ。(何)

「お前何か知らないか?」
「知らないわよー。」
「本当か?」
「信用出来ないワケ?」
「いや・・・そういうわけでは無いが・・・・・・・」


「じゃあそゆこと言わないでよ。知らないもんは知らないんだってば。」
「そうか・・・・・」
ガッカリしたようで自分の部屋へと帰って行った橘だった。
可哀想に。




しかし次の日もその次の日も、部員たちは全く同じ様子だ。
何やらコソコソとしている。

杏も「知らない」の一点張りで一向に教えてくれようとはしない。
そして自分の想い人にまで妙な様子で接しられるのがとても辛かった。


一体何をしているのでしょう・・・・・・


+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+


「橘部長ー。」


あれから数日が経ったある日の昼休み、
橘のクラスの扉に立って突然現れたのはだった。

橘は驚いた様子で彼女に歩み寄って行った。

「どうしたんだ?」
「はい。今日授業が終わったらすぐに部室に来てくださいね!」

「部室に?」
「はい!えーっと・・・部活のこと・・・とはちょっと違うんですけどー
 、とにかく来てほしいんですよー。」
「何かあったのか?」
「良いから来てくださいってば!待ってますよー!」

にこにことそれだけ言い残すとは自分のクラスへ帰ってしまった。
何が何だか分からない橘だ。
ポカンとしてを見送った。

今まで妙な雰囲気だったのに突然部室に来いと言われた。

好きな女の子からそんなことされて

ドキドキした気分にならない男はいないでしょうね。(笑)




授業後、橘は言われた通り部室へと向かった。
中には既に橘以外の部員が集まっている。
そんなことは知らず彼は一歩一歩と部室へ近付いて行ったのだ。

その様子を部室の窓から見ていた&杏。

「あ、橘部長来たよ!」
「さ、みんなもう一回確認してね。」
「アキラ、ライトの準備はOK?」
「当たり前だろ☆」
「石田、飾りつけは完璧よね?」
「勿論!」
「深司たち、クラッカーの準備も出来てるね?」
「あぁ。」
「よっしゃー!カンペキ♪」

みんなヒソヒソと計画を確認し合っていた。


そして遂に部室のドアが開いた。
外からの光と共に橘の姿が明らかになった。




パパパパパン


皆で引っ張ったクラッカーが大きな音を立てて部室に響いた。



「「「「「「「「「「橘さん(橘部長・お兄ちゃん)!
          誕生日おめでとう(ございます)!!」」」」」」」」」」



全員の揃った声に、橘はクラッカーまみれのまま唖然としてしまった。

「お兄ちゃん、誕生日おめでとう。」
「橘さん、おめでとうございます!」
「橘部長おめでとう!」
「いつもありがとうございます!」

皆口々に叫んだ。

「お前ら・・・・・」
橘は驚いた様子で言葉も出て来ない。
「みんなで色々相談したんですよ。」
「飾りつけとか、いつお祝いするかとか。」
「なかなか意見合わなくて苦労しましたよね。」
「そうなんだよね・・・
 みんなもう少し協力する気ってのを持ってほしいよね・・・大体さぁ・・・・(以下略)」
「飾りとか、ケーキとかはみんなで小遣い集め合って買ってきたんです。」
「橘さん、気に入ってもらえましたか??」

「・・・・・・・・・・・・・」

「橘さん?」
「当たり前だろ。お前ら、ありがとう。」
みんなやったというように顔を見合わせた。


「じゃあケーキ食べましょうよ。」
「まぁたまには良いな。」

橘もつられてニコリと笑いながら答えた。
その顔が今にも泣き出しそうだったことは決して気のせいではないでしょう。



橘の誕生日パーティーが終わると皆満足げに帰って行った。
橘はと一緒に帰ることになった。(杏が気を利かせてくれた)
彼にとってこれは一番の誕生日プレゼントだったかもしれない。
その時、彼はこんなことを呟いたそうです。

「いつかはと二人で誕生パーティーをしたいな。」

がそれを聞いたか聞かないかは不明だとか。





なんか最近思い通りに書けません・・・どうしよう。
折角橘さんの誕生日祝ってあげようと思ったのに・・・
誕生パーティーんほ部分少しだけだし、なんかドタバタし過ぎてるな・・・・
しかもドリームっぽくないしヒロイン出番少ないし・・・・
それにしてもこれだけ部員に慕われてるからこそ、橘の誕生日ですね。