誘うから


「おはよう、皆!」

今日も朝から元気の良い声がテニスコートに響く。

か、へっ、今日も可愛いじゃねーか!」
「ウス・・・・」
「ほんまやなぁ、今日もよろしく頼むで!!」


今朝もいつものように登校してきたに、部員たちは駆け寄ってきた。
顔は学校でも噂になるほどの美少女で、性格はごく普通の明るい少女。
ただし極端に鈍い!!!!そして案外恥ずかしがりや。

「お前ら、にちょっかい出してねーでさっさと練習してこいよな!」
「人のこと言えるのかよ、跡部!」
「お前だけ残して練習してたりしたらがどうなるか・・・・・」

部員が口々に騒ぐ。

「何言ってんの?私大丈夫よ!皆は練習頑張って練習してきて!(にこ)」

(((((うわっ・・マジ可愛いー)))))
(なんかこう鈍いとこもまた可愛いんや・・・・)

「お前ら、校庭50周な。」
跡部の冷たい声。

「あっ、特に忍足はプラス10周」

付け足す。

「なんで俺がプラス10周やねん!?」
と仲が良いからだ。」
「なんで私と仲良いとプラスなの・・・?」


が不思議そうに首を傾げた。
その顔に部員がよろよろ。


「っつーかお前らマジでさっさと練習はじめろ!!」


いつもこんな感じです、氷帝のテニス部は。
が来ると必ずその取り合いになります。
そして勝者は一体誰になるのか・・・・・!次回へ続く!(続くかっ!!)



「あっ、ーvタオル取ってーな!」
「あっ、ハイ!今行くっ・・・」
そう言って手を伸ばそうとしたを一人の少年はスッと押しのけると・・・

「俺が取ってやるぜ!!」
「岳人邪魔すんなや!!」
「何言ってんだよ?せっかく取ってやったのにな!」
「お前な〜〜!!」

「ふ、二人ともやめてよ!!」

おろおろしながらが言った。

、ちょっと来いって。」
「はい?何、跡部?」
「「!!?」」
「馬鹿と話してると馬鹿が移るぜ?」
「え?馬鹿って何?」

「それより今日どっか寄ってかねぇ?」
「いや、私の質問はどこへ行ったのでしょう・・・・」
かみ合ってるようでかみ合ってない(何)会話である。

「跡部!お前何を誘ってんねん!」
向日を押しのけながら忍足が言った。

「あっ、わ、私ドリンク準備して来るのでっ!!」

その状況に戸惑ったはとりあえず走ってその場を離れることにした。



(あーぁ・・・跡部も忍足も向日も宍戸も鳳も・・・・(以下略 ←酷)
 みんなかっこいいとは思うけどさー・・・
 なんでいっつもケンカっぽいことばっかなんだろー!
 あたしも今までよくこの部活でマネ続けて来られたと思うよ、うん。
 みんな悪い人たちじゃないとは思うんだけどあれは簡便してほしいなぁ・・・・)


そんなことを考えながら、今日もマネージャー業に打ち込むであった。



次の日のこと。
いつもよりちょっと早く来すぎてしまった少年・忍足。

(あー・・・ちょっと早過ぎたなー・・・
 いっつも部活始めるの授業終わって1時間くらいしてからだし・・・・)

そう思いながらも部室へと向かった。

(ま、他に行くとこもあれへんしな。それに早う行けばに会えるかもしれんやんv)


一人で 妄想 想像を膨らませる忍足さん。


しかし、神は彼の期待を裏切らなかった。




っ!?」
部室の扉を開けた忍足が叫んだ。
「お、忍足っ!?な、なんで今日はこんなに早いのっ!!?」
部室の机で日誌を書いていたが叫んだ。

「なんでって・・・・行くとこあれへんかったし早く授業終わったしな。」
「ふーん、そうなんだ。」

納得したのかしてないのかよく分からないがそう言って
はまた日誌の続きを書き始めた。
こそ何やっとるん?」
「何って、日誌書いてるの。」
「いや、そうやなくて、なんでこんな早い時間に来てるん?」

「私はいつもこのくらいの時間ですよ。」

「そうなん!?」
「うん。だって色々マネの仕事もあるし、みんなより早めに来てるからね。」
そう言うとは忍足の方を向いてにっこりと笑ってくれた。
そのの笑顔に忍足はかすかに頬を染める。

って、ホンマにえぇマネージャーやわ・・・・・」

微笑みかけたあと、
すぐに日誌を書く手を再び動かすをじっと見ながら忍足が言った。
「な、何をいまさら言ってるんですか・・・・」
そう言いながらちょっと顔を赤くする。

「(うわっ!っ!!めっちゃ可愛いでVv!!)
 赤くなっとるなー!めっちゃ可愛いやん☆」

「お、忍足っ!!」
そう言うとはますます顔を赤らめた。

そして「もう、やめてよ・・・」と言いながら日誌に手を戻す。まだ顔は赤くなったまま。

「なぁ、・・・」

「なぁに?」

「好きな子とかおらんの?」

「な、なんでそんなこと聞くのっ!?」

そう言って振り返ったの顔はまた赤くなっていた。

「(うわっvvってホンマ俺の期待通りの反応してくれるんやもん!)
 なぁ、おらんの?」
「さ、さぁ・・・・・・」
「おるんやなー・・・・・」
「い、いないってば!!」
「ほんま?」
「ほんま!」
「ほんなら俺を好きになってーな。」


「はい!?」


あまりに唐突な忍足の言葉には思わず聞き返す。
「聞こえんかった?俺のこと好きになってくれ言うたんや!」
「な、なんで・・・・」
「分からへんの?」
「何が?」

「(ホンマに鈍いわぁ・・・気は強いのになぁ・・・可愛いやん☆)教えたろか?」
「ここまで言っておいて教えないなんて酷いじゃん!」

そう言うとまたこっちを向いて笑ってくれる。


(ほんま、かわい過ぎ・・・・・・!)


忍足はそう思うとついに理性とさようなら。
確かに今までこの部室の中で二人きりにいながら
よく自分の理性が保てたもんやな、うん。(誰)


、可愛すぎやで!」
そう言うと忍足はすばやくの後頭部に手を回して唇を覆う。
「んんぁっ・・・・」

の口から漏れた声。
そのまま、しばらくそのまま・・・・・・



「い、いきなり何するのっ!!?」
「教えてくれ言うたやん!」
「だからって何!?いきなり・・・・しかも舌入れるなんて聞いてないもんっ!」


唇を抑えて顔を真っ赤にしながらが恥ずかしげに視線を逸らす。

が悪いんやで!!」
「なんで!?」
「誘うから!!」
「はい?」
が誘うからいけないんやで!!」
「あ、あたしがいつ誘ったの!!?日誌書いてただけじゃない!」

「いや、それが誘ってるんや♪」

「なんで日誌書いてただけで誘ってんの・・・・」
はまだ視線をそらしたまま。
忍足は滅茶苦茶襲いたい衝動に襲われるが、
これ以上やっては嫌われかねないと悟り我慢我慢。

「その仕草とかが可愛過ぎるんやて☆」
「意味分かんない・・・・・・」


顔を赤く染めて、下を向いたままのが、


「でも・・・・・・」


そう一言付け足した。

「別に嫌じゃないけどね。」


「!?」

「あたしも忍足のこと好きだったし・・・・・・・」


「なんや〜ホンマ!?ほんならここでヤッてもええ?」
「馬鹿っ!だ、誰かに知られたりしたらどーすんのっ!!」
「俺はと付き合ってるってことだったら誰に知られてもかまわんでv」
「あ、あたしは嫌なのっ!!」



END



1400を踏まれた莉恵さまのリク、氷帝モテモテのマネージャーで、
忍足さんとLOVE×2な感じのドリームということでした。
始めに謝っておきます。(始めじゃないし)ごめんなさい。
今回私は氷帝が一番苦手だと改めて実感しました。
理由の一つには、まだコミックス出てないし、コミックス派の私では、
イマイチ性格が掴み切れてないということが・・・・(言い訳)
いや、本当に私の文才の無さを物語ってますよ!(死)