逃走大作戦 後編
(み・・・づ・・・・き・・・・・)
10分ほど校門の前で座り込んだはようやく目を覚まして校舎へと歩き出した。
校門の前にいる間に不審者として通報されないかと
少し心配していたが、(ぇ)大丈夫だったようだ。
他の生徒にバレないようにと、運動場の端を歩いて行く。
もう足はガクガクで地球が回っていた。
地球はいつも回ってるのだが、今日のにはそれが実感出来たのだ。(何)
校舎へ入り、観月のクラスへと階段を上る。そして・・・・・
「観月はじめえぇっ!!」
ドアをガラガラッと開いて教室中に聞こえるような声で叫んだ。
皆先生の話に集中していたが突然の乱入事件によって一斉に振り返った。
それにしても派手なご到着。
「っ!?今日は休みじゃなかったのか!!?」
先生は驚いた顔で後ろの扉に立っているを目を丸くしてみる
名前を呼ばれた観月はみんなからどうした?というような目で見られた。
そしてはと言うとはーはー言って
いつ倒れてもおかしくないくらいに息が上がっていた。
「観月ぃ・・・・・」
目の前の景色が段々薄れていく・・・・・
・・・・・・・・・
その後の記憶は無かった。
「ん・・・・ん〜・・・・」
気がつくとは保健室のベッドの中だった。
そして隣には思いがけない人物がいた。
「みっ、観月・・・・!!?」
ベッドから起き上がったは
隣の椅子に座って教科書を読んでいる観月を姿に驚いた。
「あ、やっと起きましたか?大丈夫ですか?
先ほど熱を測ったところ40度を超えていました。無理しすぎですよ。」
「は、はぁ・・・・
(ってか私観月に熱測ってもらってたの!!?うわー恥ずかしいー・・・・)
ってかなんで観月がここにいるの!?」
教室に入ってからの記憶がない。まだ熱で頭はボーッとしている。
「保健委員ですから。先生に付き添ってくるように言われたんです。」
ってか観月が保健委員って・・・・(笑←逝け)
「あ、そっか・・・・あの・・・ごめんね・・・・」
「まったくですね。僕の貴重な授業を見事に潰してくれたんですから。」
「(ピキン)ってかあたしどうなったの・・・?なんで保健室いるの・・・?」
「何も覚えてないんですか?
あなた教室へ入ってきて思いっきり僕の名前を叫んだ直後、
そこで倒れてしまったんですよ。」
「うそっ・・・!?そうだったんだ・・・・」
「まったく世話がやけますね。
仕方ないので僕がここまで連れてきたというわけです。」
「え・・観月が・・?あ、ありがと・・・・・
(連れてきたってことは・・・お姫様だっこかなvいやん!←死)」
「それで、容態はどうですか?」
そう言いながら観月はの額に自分の手を当てた。
「え・・・?あ、いや・・・・」
は嬉しくて熱で元々赤かった顔がますます赤くなった。
「んー・・・まだ高いですね・・・こんな熱で学校来れたあなたがスゴイですよ。」
「だ、だって・・・・・・・」
「何か理由でも?」
「理由っていうか・・・・その・・・・・・」
観月の誕生日だから!と言いたい。どうしても。
だがなかなか言い出せないのだ。どうする!!
「どうしたんですか?顔が赤いですよ?」
そう言うと観月はに顔を近付けてきた。
「(観月の顔がこんなに近くにあるよ〜どうしよう〜!)
えっと・・・観月が今日誕生日だから・・・」
「え・・・そのためだけにわざわざ学校へ来たんですか・・・?」
「だって・・・明日になったら腐ってそうだったんだもん・・・・・」
そう言いながらは自分のカバンの中から
プレゼントの包みを取り出し観月に渡した。
「コレを渡すためだけにわざわざ・・・・開けても良いのですか?」
観月はプレンゼントを受け取りながら聞いた。
「(え、マジ!?普段意地悪なのになんか今日優しい・・・!!)
う、うん!開けて開けて!」
観月は丁寧に小包の包装をほどいた。
「クッキー・・・ですか・・・?」
「なんで最後が疑問符なのよ〜!昨日結構頑張ったんだよ!」
「いや失礼。
形が得体の知れない形だったものですから。
大体、クッキーが一日くらいで腐るはずないでしょう・・・・・」
呆れた様子で観月が言った。
「得体の知れないって・・・・失礼な!
それに今日持ってきたのはやっぱり一番美味しい時に食べてほしいじゃん・・・・・」
「そんなに味は変わりませんよ。(その前にこれ食べ物なんでしょうか・・・)」
「駄目だよ!それに・・・・・・」
「それに?」
「それに・・・・・観月の誕生日・・・どうしても観月に会いたかったんだもん!!」
言えた。今まで言いたかったこと。このために私は来たんだ・・・・ところが!
「なぜですか?」
「(え、あの・・・なぜですかは無いんじゃ・・・・)なんでって・・・それは・・・・・」
「それは?」
「(観月意地悪・・・・絶対知ってて聞いてるよ、この人・・・・)それは・・・・・・」
意地悪そうな笑みを浮かべながら聞き返してくる観月にたいしてそう思った。
「何が言いたいんですか?」
「それは・・・(えぇい!もう言っちゃえ!)
それは私は観月はじめのことが好きだからです!!!」
(うわぁ・・・言っちゃったよ私・・・・
観月どんな顔してるだろう・・・困ってるかな・・・・?
困ってるよね・・・・あぁどうしよう・・・!)
色々と考えながらはそっと観月を見上げてみた。
すると観月はうっすらと笑顔で答えた。
「んふっよくできました。」
「ななっ・・・試してたの!!?」
は真っ赤になって言った。
「んふっまさか、今まで隠してるつもりだったんですか?馬鹿ですね。」
「え・・・?ずっと知ってたの?」
「当たり前です。というかクラスの人間ほとんど全員知ってると思いますよ。」
「え・・・・・・(絶句)」
「ってすぐ顔に出てますよ。
単純ですから。それでは返事です。僕も好きですよ、。」
「う・・そ・・・・(い、今好きって言った・・・!?
天下の観月さまのお口から好きなんて言葉が・・!?)」
「何ボーッとしてるんですか?まだ熱が高いんですから、
家に帰った方が良いですよ。送って行きます。」
「えっ・・!でも観月、授業どうするの?」
「そんこと僕の知ったこっちゃない。(名ゼリフ)
さんのためなら授業なんてどうでも良いですよ。」
嬉しくて心臓はどんどん高鳴って行った。
END
ふぅー・・・やっと書けた・・・・
観月お誕生日ドリーム、これにて完結ですね。
でもきっと家に送ってもらった後ヤッてたりしそうですね、と観月は。(逝け)
それにしても観月保健委員って合いませんねー(笑)
でもそういう設定にでもしなきゃ
なぜヒロインを保健室まで連れて来れたのが観月かって疑問になるので。
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