恋のハードル 第9話
「良いよぉ、別にぃv二人で行こうv」
「はぁ?」
「だぁかぁらぁ!ちゃんと一緒に行ってあげるってばぁ・・・v」
「ピキッ・(行ってあげる・・・?)
でも木更津くんたち置いていくわけにも行かないでしょ。
あの二人を二人っきりにしておいたら黒魔術対決でお化け屋敷壊しかねないし。
(しかもこのままコイツと二人っきりでいたら私たちも争いになりそうだし。)」
暗いお化け屋敷の中で二人は話し合う。にしてみれば早く出たい。
「大丈夫ぅーvね!」
そう言うと麗華はの手をひいて出口へと向かった。
「ありがとうございましたー」
お化け屋敷の係員さん。中ではお化けの人形の場所が変わってたりと
えらいことになってるとも知らず笑顔で二人を出口で迎えてくれた。
「あー面白かったぁー!また入りたいなぁーVv」
お化け屋敷から出てグッと背伸びをしながら麗華が言った。
「(冗談じゃない!!)・・・・」
「ところでさ。」
スッとの方へ振り返るとじっとの目を見ながら言ってきた。
「はじめちゃんと、付き合ってるの?」
「は?」
そのころ、木更津と観月はまだお化け屋敷をさ迷っていた。
「まったく・・・
なんで男同士で遊園地のお化け屋敷を歩かなきゃいけないんですか・・・」
「それはこっちのセリフだよ、観月。」
「うるさいですよ、木更津。」
「大体さぁ、元はといえば観月が
恋人の麗華さんと一緒にいないからいけないんでしょ。
男同士でいるのが嫌だったらちゃんと彼女の面倒見ておかないとね。」
「僕は麗華さんと付き合った覚えはありませんよ。」
「くす・・・その言葉、麗華さんに言ったら泣くだろうねぇ・・そうしたらはじめちゃん、
あの子のお母さんたちに怒られるんでしょ?」
「(なんでそんなことまで・・)とにかく、さっさとここから出てたちを探しますよ。」
「そこで麗華さんじゃなくてさんってとこがムカツクね。」
こんな妙な会話をしながら二人はお化け屋敷内を歩き回っていました。
「あのさぁ・・・邪魔・・・。」
「!!?」
麗華の突然の発言に一瞬耳を疑った。
こんなこと言うような子だったのか!!?
「これ以上ぉ、はじめちゃんに近寄らないでぇ!」
「え・・・・?」
「はじめちゃんは麗華の許婚なんだよぉ?」
「・・・・・・・・」
「大体さ、あなたあの木更津って人がいるんでしょぉ?」
相変わらずの可愛い子ブリっ子。だけど言うことはいつもみたいな感じじゃない。
「さっきから聞いてれば・・・・(プチッ)」
「はじめちゃんと麗華はもう結婚を約束したんだってばぁ!
だからあなたはいらないのぉ!!」
「私が誰と一緒にいようと勝手でしょ?」
「やだぁ!はじめちゃんは麗華のものなのぉ!!」
「馬鹿言わないでよ。
大体私とはじめが付き合ってるところにあんたが現れたんじゃなかったかしら?」
ついに大激怒の争いとなってしまった。
だが、は怒鳴らず黒い笑顔でいられるところがスゴイ。(ヲイ)
「何言ってるのぉ!
はじめちゃんと麗華はうーんと小さい時に結婚のお約束してたのよぉ!」
「そんなの、親が勝手に決めたことなんでしょう?」
「違うもん!麗華ははじめちゃんのことが本当に好きなんだもん・・・・!」
「けどはじめはどう思ってるの?」
「はじめちゃんと麗華は結婚するの!!誰が何て言っても!!」
麗華は今にも泣き出しそうな目でに怒鳴りつけた。
その勢いに一瞬も引いてしまう。
「あなたさえいなければ麗華とはじめちゃん結婚出来たのよ!!」
「何、ソレ・・!ソレってかなり無理矢理じゃない!?」
さすがにも黒スマイルを絶やさずにはいられない。一応彼女も人間だから。
だが、一瞬乱れそうになったのをグッとこらえて、また毒全開で麗華に言った。
「大体ね、一つ教えてあげるけど、
はじめが私を追い掛け回してたんだからね?」
「嘘嘘!きっとはじめちゃんに黒魔術でもかけたんでしょぉ!!」
うん、なら使えそうだ。
「あのねぇ・・・・(呆)」
さすがのも呆れ顔。恐るべし、麗華パワー!(何)
「とにかく邪魔!もうはじめちゃんに近寄らないでぇ!!」
「ふん・・言われなくても・・・・もうはじめなんか・・・・気にしてない・・・」
「あ、そう・・・?」
「・・・・・」
「じゃあ麗華ぁ、はじめちゃんと本当に結婚するからねぇ・・・?Vv」
「勝手にしたら?」
―――そうだよ、はじめは麗華ちゃんと許婚なんだから・・・・・・
「ふぅんvじゃあママに頼んで今すぐに結婚を・・・・」
「アホかい・・・!今すぐ結婚出来るわけないでしょうが・・・・!」
麗華のあまりに突然の発言に思わずつっこむ。
「大丈夫だよぉ!愛があればっ!!」
コイツわざと言ってるのかと思えて来た。
「フフッ・・・・・・・・・」
「・・・?」
「さっきから聞いてれば結婚だの許婚だの愛だの・・・・?馬っ鹿みたい・・・・・」
、ついに壊れたか!?(酷)ニヤと笑いながら話し続ける
「許婚なんて所詮勝手に決められたことは否定出来ないでしょう?
私だって・・・はじめのこと・・・諦めてないから・・・・」
「駄目ぇっ!はじめちゃんは麗華のぉっ!!」
「あなたがどうしようと知ったことじゃない!
あなたがはじめと結婚しようと私諦めないから!」
「んん・・・・!嫌なのぉっ!はじめちゃんは麗華と結婚するんだってばぁっ!!」
ダダをこねる子供のような口ぶりで麗華が言った。
「最終的に決めるのははじめだもの。あなたの決めることじゃないでしょう?」
「はじめちゃんは麗華と一緒になるもん!」
「どこをどうしたらそういう判断が出来るのは知りたいわ・・・。」
毒たっぷりの言い方でが笑った。麗華は気にせず相変わらずの放し方で話す。
「もう良いよ・・・!ちゃん大っ嫌い!!邪魔!覚えておいてよ!!」
「どうする気?どうでも良いけど、
私が誰を好きになるのも勝手、あなたに止める権利なんてないのよ!」
「クスッ・・・・麗華のパパに頼めばあなたなんか・・・」
「・・・・・・・」
「はじめちゃんと麗華の邪魔する人は許さないからぁ、
ちゃんも覚悟しておいてよねぇ・・・・」
そう言うとニコッと笑った。
「っ!麗華さん!やっと見つけましたよ!」
観月はそう叫びながらと麗華たちのいる場所へと駆け寄ってきた。
もちろん木更津も一緒に。
と麗華は突然名前を呼ばれたのでハッと振り返った。
「さん、心配したんだよv突然いなくなっちゃうんだもん・・・!」
「あ、ごめんね、私大丈夫だから。」
「はじめっちゃーん!会いたかったよぉーv」
そう言うと麗華はいつもと何ら変わらない様子で観月に抱きついた。
「、麗華さん何をしていたんですか!?」
「何でもない・・・・」
「何でもないよぉVv」
二人は声をそろえて言った。
「もう今日は終わりだね、木更津くん・・・」
「残念だなぁ・・・せっかくさんと来れたのに。」
「大丈夫よ。今度は
どっかの邪魔な二人には内緒で二人で来るから。」
相変わらずの毒舌っぷり。
麗華ちゃんの挑発によりいつにもまして黒いお言葉です。
「そうだね・・・あ、今日家まで送っていくよv」
木更津も負けじと観月を挑発する。
「・・・・・・#・・・」(←観月)
「ありがとう。じゃあ、もう帰りましょう。」
「(木更津・・・はっ!木更津、手握ってますね!!
どさくさに紛れて何してるんですか!しかも送っていくんですか!?
の貞操の危機じゃないですか!まったく、そんなにに近づいて・・!
覚えていなさい木更津・・・!必ずさんは僕のものに戻るんですからね!)」
結局観月はそのまましぶしぶ麗華と一緒に帰ることになりました。
しかし、心の中ではこんなことを考えながら木更津とを見送った。
第10話へ
いつまで続くんだろ恋のハードル・・・・
次回、展開にちょびっとだけ異変が!
ヒロイン、観月が恋しくなります。(笑)
|