『えー・・今年も24日には毎年恒例のクリスマスパーティが行われます。
ただし、今年からは新たに企画が加わりました。
パーティには必ず男女のペアで来ること。良いですねー?』
元はと言えば生徒会長・のその一言が原因
【波乱のSt.Christmas】
は生徒会長。
そして自称現在恋するオ・ト・メvv
そんな彼女がある日の生徒会でこんな提案を出したのである。
「先生!毎年ただただクリスマスパーティをするだけじゃつまらないと思いませんか!?
たまには違った刺激も欲しい!そうは思いませんか??
そこで、今年はパーティの参加を必ず男女のペアでの参加というのはどうでしょう?」
ニッコリと悪魔の笑みを浮かべて言う少女・。
「ペア・・・?いや、しかしだねくん・・・それはちょっと・・・・」
「何か問題でも?」
ニッコリ。
「あ、いや・・別に問題があるというわけでは・・・・」
冷や汗でびっしょりになった顔をハンカチで拭う先生の姿はなんとも哀れである。
「まぁっvvじゃあ良いんですね、先生!ありがとうございます!!
早速今度の集会で皆さんに報告いたしましょう!!」
はニッコリと笑って先生の手を取ると、
半強制的にその案を進めた。
そして次の日の集会にて。
その案が発表されたのだ。
そしてそれを聞いて影で微笑む二人の腹黒人。
そして純情な少年も約1名。
「くすくす・・・男女のペアだってさ。」
「んふっ流石さんですね。僕らのためにこんな企画立ててくれるなんて。」
「さんがテニス部の腹黒マネージャーなんかと行きたがるワケないでしょ。」
「貴方にだけは言われたくありませんよ、木更津。」
「観月も木更津も・・・が誰を誘おうとしてるのか知らねーのかよ?」
一人真面目なのは赤澤くん。彼はちゃんと現実というものを分かっている。
「「僕に決まってるじゃない(ですか)。」」
「はな、裕太を誘おうとしてるんだぞ。」
「「裕太をっ!!?」」
そんな!と叫びながら二人とも教室を去る。
そして一人取り残されてしまった部長は。
「あ、アイツら・・・ぬああああぁぁぁぁ!俺だってを誘いたいんだーーー!!!!」
その頃少女はというと。
当然彼女もあんな提案をしたからにはそれなりに誘いたい相手がいるわけで。
「ゆーうーたーくーんー」
「(先輩ッ・・・?)あ、どうもッス・・・・・」
ここは裕太の2年の教室。
「裕太くん、朝の集会で、私のお話聞いてくれましたよね?」
「も、勿論ッスよ・・!(聞いてなかったら殺されるッス・・)」
「じゃあ話は早いですね。下僕裕太よ、私と一緒にクリスマスは同行しなさい。」
「(命令形ッスか!?)いや、そう言われても・・・・・」
「へー・・・拒否しようってんですか?」
すごく綺麗な笑顔でそう言う。
普通の男子なら即効で見とれてしまうほどの。しかし裕太は彼女の本性を知っている。
「いや、そう言われても・・・・」
同じ言葉を繰り返す裕太くん。
と、そこへ乱入してきたのはテニス部の腹黒二人組+部長。
「んふっ、見つけましたよさんv
さぁ、クリスマスパーティの夜は是非この僕と・・・・・」
「観月ウルサイよ、さん嫌がってるでしょ。」
「ぬあああぁぁ!!俺と一緒にいいぃぃぃ!」
「せ、先輩!ほら、あの3人もあんなに誘ってることですし。」
必死に笑顔を繕って裕太はに言った。しかし。
「あー嫌ですよ。あたしには裕太くんがいますから。」
キッパリと言い放つ。
「裕太くん、地獄へ行ってみますか?」
「閻魔様に相談してあげるよ。」
(怖ッッ・・・・!!/涙)
「貴方達は別に良いんですよ。
私なんかが同行しなくても他に沢山女生徒からのお誘いがあるでしょうから。」
は裕太の手を取ったままそう言う。
「あ、でも先輩・・・!俺は別に先輩とじゃなくても・・・・」
「裕太くん・・・・私と行くのがそんなに嫌ですか・・・・?」
そう言うと目を潤ませて上目遣いで裕太を見上げる。
((((か、可愛いっ・・・!!))))
その姿に流石の裕太も思わず「い、いや・・そうは言ってないッスけど・・・」と返事してしまった。
「良かった!裕太くん、やっぱり私と行ってくれるんですね!
誘いに来た甲斐がありましたよ!では24日の日、礼拝堂前で待ち合わせしましょう!」
そう言って先ほどのうるうる目はどこへ行ったのやら、
またニッコリと笑って言った。
「では裕太くんとその他テニス部員の皆さん、ごきげんよう!
皆さんにも素敵なパートーナーが見つかることを祈ってますよ!」
そういうとはひらひらと手を振って去って行った。
「裕太くん。今日から随分練習がハードになりますね。同情しますよ。」
「(同情するも何も観月さんが決めることでしょうッ!)」
「頑張って裕太。差し入れに僕の特製ケーキでもあげるよ。」
「(何が入ってるんスか!?)」
「ぬああぁぁぁぁ裕太ぁ!お前はレギュラーから外してやる!」
「(そんなこと部長が決めるコトっすか!?)」
「赤澤、貴方はいつからそんな特権を持ってるんですか。
そういうのは僕が決めることですよ。」
「(ホッ・・・良かった・・・って観月さんじゃ全然解決になりませんよ!!!)」
と、いうワケで波乱のクリスマスパーティの行方は。